ブレーキ。それ自体に良い悪いは存在しない。判断しているのは「私」。

ブレーキ。

そのもの、その言葉自体には、
別に良い意味も悪い意味もない。

少し前。
自転車の前ブレーキが
レバーを握っていなくても
常時かかっている状態になってしまっていた。

走り出すのも重い。
スピードがついてしまえば、少しは楽。
登り坂はたくさん漕がないと大変。
下り坂は何もしていないと減速していく。

もし、これが人生だとしたらどうなるんだろう?

……ぼんやり考えた。

自転車は自分。
ブレーキは自分の変化に対抗する思考。
そう定義した。

自分を前に進めていくのを、
ブレーキが留まらせる。
それを無視して前へ進むことはできる。
でもブレーキは常に摩擦して痛くなるはず。
辛いと思う。

ただ、下り坂はブレーキがあるから、
その摩擦が発生することによって、
どこまでも落ちて行ってしまうものにはならない。

動きを止める瞬間を与えてくれるかもしれない。

一見、悪い意味ばかりに思えるものも、
実はそうでもなかったとか、
逆に良い部分というのも持っているんだよなあ。

そしてそう思うのはあくまでも「私」であって、
そのもの自体には何も意味はないんだなあ。

それがただある。
あるだけ。

下り坂なのに減速していく自転車に乗りながら、
そんなことを考えた。