手袋の片方を、なくした。悲しい気分になってもいい。

昨日の帰り道になんとなく前兆があった。

「私、手袋なくしそう」

そうふと思ったときは
ちゃんとあることを確認した。

その後、電車の乗り換えをしたあと、
またふとそう思った。

ポケットに手を突っ込んで探してみたけど、
その時にはもう、片方がなかった。
駅の構内で、かばんもごそごそ探したけれど、
やっぱり、もう、なかった。

これは、前兆を捉えた出来事だったのか。
それとも、思考が現実になったのか。

今の私にはわからないけれど、
でも、
悲しい気持ちになった。
そういう気持ちを私は選択している。

なくなってしまうのなら、
いっそのこと、この手元にある、片方も
一緒のタイミングでなくなって欲しかった。

祖母が結婚して間もなく戦死した祖父のことを
ずっとずっと想い続けていたことを思い出した。

今は、きっと幸せだろうな。